石川県立能登島ガラス美術館に行きました。2009.08.02-です。卑猥な表現はご寛容を!(再)

関連記事を掲出したので再掲出します。


 石川県立能登島ガラス美術館に行きました。2009.08.02-です。
 設計者は故・毛綱毅曠。一度、講演というか座談会を聞いたことがあったかな。いや、六角鬼丈だったかな・・・。渡辺豊和と三人で、一時代を作ったような感じがある人です。(濃密な縄文的な空間みたいな感じで・・・ですか。)
 ずっと以前、釧路に行った時に、毛綱毅曠氏の作品はいくつか見ました。
石川県に住む、一建築設計者としては、以前から行こうかと思いつつ、そして、近場には数度も来つつも、結局、前を通ったことがあるだけでした。

 遠景と前景です。

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 本当は、これを撮影したところの駐車場(道の駅)に車を止め、これを眺めながら登っていくのでしょうが、そんなことはしたくないので、車で上に登っていきました。思ったとおり、上にも数台の駐車場があり、幸い、一台空いていました。ラッキーです。
エントランス付近です。

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 屋上のオブジェ(?)です。

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 照明のオブジェ(?)です。パンフレットでは「8つのオブジェ」とあります。中に照明が仕組まれていて、先端のプリズムガラスが光る・・・らしいです。ステンレスですが、錆がすごい。ボロボロに近かった・・・。

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 売店と喫茶店のある建物です。
 ブログでは「宇宙船みたい」という人もいますが、私は「たこつぼ」みたいって思いました。
 
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 特に冬場は吹きさらし、そして、その風には海水が混じっているだろう、厳しい(?)自然環境もあるでしょうが、外はかなり痛んでいました。照明のオブジェが一番ひどいようですが、他も、か・な・り、きてます、きてます って感じ。
 中は撮影禁止でした。残念・・・。
 でも、外ほどには痛んでいません。きれいです。塗り替えとかしているような痕跡もありました。
 モニュメントというか、オブジェの中に、たまたま展示空間があるって感じでした。NYの自由の女神みたいな、巨大な像の中にある見学コースと同じって感じでしょうか。メインは外観で、中に人が入るのはオマケってことです。液晶ガラスとか、変形した渡り廊下とか、いろいろと仕掛けがありました。
 やはり、この建物は、建物としてではなく、オブジェというべき存在で味わうべきなのでしょう。

 以下、建物、いや、オブジェの感想を記述します。
 その前に一言。
 記載する意図はそうではありませんが、とりようによっては卑猥な表現が現れますので、ご不快に感じる方は読まないでくださいませ。
 ただし、この他のものも含め、設計した建物から感じる毛綱毅曠氏は、こんな感じで発想する人だったのだと、私は勝手に思っています。私の感性に問題があるのかもしれませんが・・・。

 エントランスもある展示室Aは、円筒型の建物。大変残念なことに、建物という制約上、筒型なのは上半分(つまり屋根と天井部分)のみですが、もしかすると陰茎を象徴しているのかもしれません。その、あちこちに開けられた円形の小窓には、この建物の設計図が焼きつけられていました。(もちろん、手書きの図面です。)その中の、廊下状の空間に、いろいろなものが展示されていますが、そんなものは、このオブジェの前には、さほど意味を感じません。
 行き止まりの先端から少し戻って、渡り廊下に入ります。その渡り廊下を曲がって別の渡り廊下(窓は案外と平凡!)に入り、次の展示室、パンフレットによれば、「ガラスドーム」と名づけられている展示室Dに到達します。
円形建物であるガラスドームは、中央が吹き抜けています。このオブジェは、「穴」を、いや、もっとはっきり言えば女性の陰部を象徴しているように思います。その壁にそって緩やかに下る階段は、曼荼羅でいう胎蔵界を表現しているのかもしれません。そして、その穴の中央にはシースルーエレベーターが上下しています。上下方向の動線を確保しているといえば、それまでですが、しかし、あえて、穴の中心にエレベーターが、それもシースルーエレベーターが座っています。
 これは、すなわち、陰茎が出し入れされる様相を表現したのかもしれません。
 惜しむらく(?)は、円形を表現できないシースルーエレベーターと曲線を近似した直線の手摺。エレベーターはともかく、手摺はなんとかなったはず・・・と、私は感じました。いや、エレベーターの外のガラスだけでも、(近似でもいいから)円形にすることもできたのでは・・・。
 戻ってからゆっくりと見たパンフレット、そこに表現された展示室Aと展示室D(ガラスドーム)の配置は、こんなことを一層連想させてくれました。そして、その周辺に散らばっている照明のオブジェ、夜光るそれは、また、陰茎と陰部を使う、夜の行為を表現しているのでしょうか。
 再び渡り廊下に戻り、それを渡ったところにある展示室B.Cは、三日月形の空間でした。その中央の窓には液晶ガラスが入っていて、渡り廊下を通ってきた人がその前に立つ、すると、ガラス(液晶ガラス)は透明となり、能登島と日本海が見えます。
 単純にびっくりさせて、風景を楽しんでもらうって言えば、それまでですが、これは何を意味しているのか。
 月は別名「太陰」です。やはり、陰を表現しているのでしょう。そして、長い渡り廊下を歩いてきた人がここに立ち、その正面が視覚的に開けるということは、それはすなわち、「誕生」を意味しているのかもしれません。
パンフレットによれば、三日月の中心には池があり、そこからガラスロードが伸びています。ガラスロードも水の表現とすれば、これも何やら、陰と誕生を象徴するような感じがします。
 とすると、私が「たこつぼ」と感じた建物も別のものの表現なのかもしれません。それが表現するもの、それはつまり、陰嚢です。

 卑猥な表現が続出したかもしれませんが、日本全国に、陰茎や陰部を象徴するものが祭られています。その中には「好きもの」のそれも、もちろんあります。今日的な意味では「忌避」されがちな表現ですが、しかし、祭礼としてのそれは、繁栄と豊饒を祈るものだったとされています。
このオブジェも、そのようなものなのかもしれません。
 勝手な理解ですが、毛綱毅曠氏が、この建物、いや、このオブジェで表現しようとしたのは、性を祭り、繁栄と豊饒を祈ることだったのではないしょうか。あるいは、縄文の時代から「豊かだった」能登を象徴する祈りなのかもしれません。
 この祈りの前には、バリアフリーだの、使いやすいだの、コストだの、メンテナンスだのは、問題外なのです。

 新築当時の建築雑誌には設計意図なんかが表現されていたことでしょう。記憶にもなく、深く調べてもいませんが、能登島の風景を枯山水と見立てて、どうのこうのっていうことのようです。
しかし、私の感じたことは、それとはまったく異なりました。
 毛綱毅曠氏は、このオブジェで、繁栄と豊饒の祈りを捧げたのです。
 やがて、このオブジェが廃墟となり、そして遺跡として発見された時、発掘者は何を思うか・・・。少なくとも美術館だとは思わないでしょう。やはり、祈りの施設だったと感じるのではないでしょうか。
これは、私の妄想なのでしょうか。
でも、このオブジェを見て、こんな感覚を持てる人は、いったい何人いるでしょう・・・。こんな風に感じることができたことを、私は少し誇りに思いました。



 ちょっと、故・毛綱毅曠氏の毒に当てられてしまいました。
 正気に戻らねば・・・。
 とはいえ、このオブジェ、じゃなくて、この建物、いわゆる「便利」じゃないし、維持管理も大変でしょうね。外観、特に照明オブジェの荒れようが、それを実証しています。場所的に入館者もさほど望めるものでもなし。財政的には、さぞかし、お荷物な建物なことでしょう。


 さて、
 展示室Aはガラスの歴史とか、作家のそれとかだったかな・・・。(つまり、記憶にない・・・)
 展示室Dは特別展の「ガラスびん」展でした。副題は「時代をうつすガラスたち」とありましたが、展示そのものは、そんなに面白くはありませんでした。ヤクルトのガラス瓶に興味惹かれたくらい・・・。
 展示室B(もしくはC)は、中国のガラスと、でした。不透明ガラスを彫刻したものを、これだけまとめてみたのは初めてです。そして、展示室C(もしくはB)は、ピカソ、ダリなどの原案によるガラス工芸品でした。初めて見ましたが、やはり、絵画のほうが彼等らしいかな・・・・。
 売店が充実しています。敷地の下に「道の駅」と元学校を改修した「能登島ガラス工房」がありますが、そこにあるものよりも、手ごろでいい感じのものが売っていました。女性には人気でしょう。ここだけ訪れてもいいかもしれません。
 ちなみに、私はカットグラス(1800円くらい)を一つ購入しました。嫁はペンダント(1700円くらいと1600円くらい)を二つ。息子はイルカのストラップ(700円くらい)を一つ購入しました。
 喫茶店には入りませんでしたが、メニューを見るかぎり、かなり充実しています。価格も適当かな・・・。少なくとも、この後で食事をとった、すぐ下にある「道の駅」の食堂よりは、よさそうって感じでした。


 おまけですが、
 道の駅にも展示していましたが、「野生のイルカ」の写真がパネルになって売られていました。
以前に、わざわざイルカに会いに外国まで出かけたものの会えずにふるさとに戻ってきたら、イルカがいて、それとのふれあいを売りに商売を始めた人のことを記事にしましたが、それを思い出しました。
 ふるさとには案外と知らないものがあります。イルカにあこがれた、その女性は、正直どうかなとは思いますが、それは、外に出て初めて意識できるものなのかもしれません。




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